出版・読書メモランダム

出版と近代出版文化史をめぐるブログ

2011-10-03から1日間の記事一覧

ブルーコミックス論4 佐藤まさあき『蒼き狼の咆哮』(青林堂、一九七三年)

佐藤まさあきは一貫して犯罪にこだわってきた劇画家である。六十年安保のかたわらで、政治的テロリストとして構想された『影男』、土門拳の写真集『筑豊のこどもたち』に表出する戦後の貧しさに触発され、炭鉱出身の少年が狼となって権力に立ち向かう『黒い…