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出版と近代出版文化史をめぐるブログ

2015-05-15から1日間の記事一覧

混住社会論105 日影丈吉『内部の真実』(講談社、一九五九年)

(社会思想社、現代教養文庫版) 前回の映画『セデック・バレ』に続き、同じく台湾を舞台とする小説、しかも日本人によって書かれたミステリーを取り上げてみる。それは日影丈吉の『内部の真実』である。日影は一九四九年に『宝石』コンクールに応募した「か…