前回の昭和十三年刊行『土に叫ぶ』は、羽田武嗣郎の証言によれば、「たいへん当たり」、発売元の岩波書店から毎月三千円の支払いがあったという。この本の定価は一円八十銭であるので、部数は定かでないにしても、ベストセラーに類する売れ行きだったことを…
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