2011-05-01から1ヶ月間の記事一覧
◆過去の「謎の作者佐藤吉郎と『黒流』」の記事 1 東北書房と『黒流』 2 アメリカ密入国と雄飛会 3 メキシコ上陸とローザとの出会い 4 先行する物語としての『黒流』 5 支那人と吸血鬼団 6 白人種の女の典型ロツドマン未亡人 7 カリフォルニアにおける日本人…
松本泰、恵子夫妻が英国に滞在していた一九一三年から十九年にかけては、コナン・ドイルがシャーロック・ホームズを復活させ、第四作目の長編『恐怖の谷』を連載し、またホームズ引退の短編『最後の挨拶』を発表した時代であった。またその一方で、ドイルは…
松本泰は奎運社設立と『秘密探偵雑誌』創刊に至る以前の大正十年に、野尻抱影や水野葉舟と並んで、新光社の「心霊問題叢書」の翻訳に取り組んでいた。私はすでにこの「叢書」と水野葉舟について、「水野葉舟と『心霊問題叢書』」(『古本探究3』所収、論創…
◆過去の「謎の作者佐藤吉郎と『黒流』」の記事 1 東北書房と『黒流』 2 "> アメリカ密入国と雄飛会 3 メキシコ上陸とローザとの出会い 4 先行する物語としての『黒流』 5 支那人と吸血鬼団 6 白人種の女の典型ロツドマン未亡人 7 カリフォルニアにおける日本…
ここで少し時代を戻したい。江戸川乱歩は『探偵小説四十年』において、大正十四年頃が探偵小説の草創期だったと書き、『新青年』の他に松本泰の『探偵文芸』、大阪の三好正明の『映画と探偵』、乱歩たちの『探偵趣味』の四誌が同時に発行されていたと述べて…
江戸川乱歩に関する事柄を長きにわたって書き続けてきた。松村の『乱歩おじさん』も興味深いが、それほどまでに『探偵小説四十年』も次々と関心を募らせる、広範な大正から昭和にかけての近代出版史、文化史を投影させた自伝を形成しているのだ。 最初の章の…
◆過去の「謎の作者佐藤吉郎と『黒流』」の記事 1 東北書房と『黒流』 2 "> アメリカ密入国と雄飛会 3 メキシコ上陸とローザとの出会い 4 先行する物語としての『黒流』 5 支那人と吸血鬼団 6 白人種の女の典型ロツドマン未亡人 7 カリフォルニアにおける日本…
森下雨村も延原謙も、また渡辺温にしても、改造社の『世界大衆文学全集』の訳者陣に加わった経緯、及び翻訳、代訳事情について、記録を残していない。それは他の多くの訳者たちも同様だが、ただ一人だけそのことをかなり詳細に日記に記している作家がいた。…
改造社の『世界大衆文学全集』について、もう二編書いておきたい。江戸川乱歩は『探偵小説四十年』の中で、翻訳の代作について述べ、この全集の第三十巻にあたる『ポー・ホフマン集』にふれている。 改造社の、私の訳となっている「ポオ・ホフマン集」も、私…
◆過去の「謎の作者佐藤吉郎と『黒流』」の記事 1 東北書房と『黒流』 2 アメリカ密入国と雄飛会 3 メキシコ上陸とローザとの出会い 4 先行する物語としての『黒流』 5 支那人と吸血鬼団 6 白人種の女の典型ロツドマン未亡人 7 カリフォルニアにおける日本人…
私見によれば、円本時代の平凡社の『現代大衆文学全集』と改造社の『世界大衆文学全集』によって、新しい文学としての時代小説と探偵小説のかつてない読者層の広がりがあり、現在の時代小説とミステリーの全盛期の始まりのベースが築かれるに至った。さらに…
江戸川乱歩の『探偵小説四十年』の昭和六年の記述に「森下雨村の博文館退社」という一章があり、「日本に探偵小説を流行させた生みの親ともいうべき森下さんが、ジャーナリズムから退いたことは、探偵小説史に記録すべき一つの出来事であった」と書かれてい…
◆過去の「謎の作者佐藤吉郎と『黒流』」の記事 1 東北書房と『黒流』 2 "> アメリカ密入国と雄飛会 3 メキシコ上陸とローザとの出会い 4 先行する物語としての『黒流』 5 支那人と吸血鬼団 6 白人種の女の典型ロツドマン未亡人 7 カリフォルニアにおける日本…
出版状況クロニクル36(2011年4月1日〜4月30日)日本ショッピングセンター協会によれば、3月売上高は前年同月比12.2%減で、そのうちの東北地方は30.8%減、関東地方は21.9%減となっている。全国で3000近くに及ぶその過半数が郊外ショッピングセンターであり…