出版・読書メモランダム

出版と近代出版文化史をめぐるブログ

2012-12-16から1日間の記事一覧

混住社会論2 桐野夏生『OUT』前編(講談社、一九九七年)

桐野夏生の『OUT』を最初に取り上げたのは、この作品が拙著『〈郊外〉の誕生と死』(青弓社)の上梓とほぼ同時に刊行されていることに加え、私が本連載の「序」で示した八〇年代に顕著になり、九〇年代に入って定着した郊外の風景やファクターが出揃い、『OU…