出版・読書メモランダム

出版と近代出版文化史をめぐるブログ

2014-06-13から1日間の記事一覧

混住社会論66 ジャン・ヴォートラン『グルーム』(文春文庫、二〇〇二年)

堀江敏幸も『子午線を求めて』(思潮社)のセリーヌと郊外とロマン・ノワールに関する論考で指摘しているように、セリーヌの『夜の果ての旅』を始めとする作品の影響は、ロマン・ノワールの分野に大いなる陰影を落としていく。一九七〇年代末から新しい推理…