出版・読書メモランダム

出版と近代出版文化史をめぐるブログ

2014-11-07から1日間の記事一覧

混住社会論83 谷崎潤一郎『痴人の愛』(改造社、一九二五年)

(新潮文庫) 谷崎潤一郎の『痴人の愛』は田園都市株式会社が開発を進めていた荏原郡の大森町を主たる舞台としているが、この作品が大阪で書かれたことに関してはあまり言及されていない。横浜に住んでいた谷崎は一九二三年箱根で避暑中に関東大震災に遭い、…