出版・読書メモランダム

出版と近代出版文化史をめぐるブログ

2015-06-17から1日間の記事一覧

古本夜話483 村雨退二郎『明治巌窟王』と国民文学

『文学建設』のめざすところが何であったかを、作品に物語らせよう。それは村雨退二郎の『明治巌窟王』(講談社)である。創刊時に四十二名を擁し、その後も多くが参加した『文学建設』は全員の名前を挙げられないが、海音寺潮五郎と丹羽文雄を除いて、大半…