出版・読書メモランダム

出版と近代出版文化史をめぐるブログ

2020-04-06から1日間の記事一覧

古本夜話1010 島崎藤村『仏蘭西だより(上巻・平和の日)』とニジンスキー

前回の島崎藤村『飯倉だより』の中に、「巴里」という短いエッセイの収録があった。それはパリの花と春を語ったもので、大正三年からのフランス滞在時の回想に他ならない。 藤村は大正二年四月に船で渡仏し、五月にパリに到着する。そして八月から『東京朝日…