出版・読書メモランダム

出版と近代出版文化史をめぐるブログ

2015-04-17から1日間の記事一覧

混住社会論102 村上春樹『羊をめぐる冒険』(講談社、一九八二年)

前々回取り上げた中上健次の「路地」とその消滅後の作品群の中にあって、その消滅の一因と考えていい郊外消費社会とロードサイドビジネスはダイレクトに描かれてはいなかった。それは中上の作品群とほぼ同時代に書き進められていた村上春樹の『風の歌を聴け…