2011-01-01から1ヶ月間の記事一覧
◆過去の「謎の作者佐藤吉郎と『黒流』」の記事 1 東北書房と『黒流』 2 アメリカ密入国と雄飛会 3 メキシコ上陸とローザとの出会い 4 先行する物語としての『黒流』 5 支那人と吸血鬼団 6 白人種の女の典型ロツドマン未亡人 7 カリフォルニアにおける日本人…
前回は「シモンズ、カーペンター、ジード」だけで終わってしまったので、今回はあらためて江戸川乱歩の「J・A・シモンズのひそかなる情熱」を取り上げることにしたい。それにこの論考は乱歩にとっても異例のものであり、戦前における唯一のまとまったシモン…
◆過去の「謎の作者佐藤吉郎と『黒流』」の記事 1 東北書房と『黒流』 2 アメリカ密入国と雄飛会 3 メキシコ上陸とローザとの出会い 4 先行する物語としての『黒流』 5 支那人と吸血鬼団 6 白人種の女の典型ロツドマン未亡人 7 カリフォルニアにおける日本人…
松村喜雄は『乱歩おじさん』(晶文社)の中で、彼ら三人の少年が乱歩の弟子になった頃、乱歩が古代ギリシャの古典に興味を持ち、とりわけ同性愛文献に関心が深く、希英、羅英の対訳本を買いこむ一方で、ジョン・アディントン・シモンズの著作を耽読し、「J・…
◆過去の「謎の作者佐藤吉郎と『黒流』」の記事 1 東北書房と『黒流』 2 アメリカ密入国と雄飛会 3 メキシコ上陸とローザとの出会い 4 先行する物語としての『黒流』 5 支那人と吸血鬼団 6 白人種の女の典型ロツドマン未亡人 7 カリフォルニアにおける日本人…
前々回、花咲一男=花崎清太郎の回想記『雑魚のととじまり』は未入手だと記したが、松村喜雄が花咲の回想を自らの書き下ろし長編ミステリー『江戸川乱歩殺人原稿』(青樹社、一九九〇年)の中に色濃く反映させていると思われる。なぜならば、この作品は江戸…
◆過去の「謎の作者佐藤吉郎と『黒流』」の記事 1 東北書房と『黒流』 2 アメリカ密入国と雄飛会 3 メキシコ上陸とローザとの出会い 4 先行する物語としての『黒流』 5 支那人と吸血鬼団 6 白人種の女の典型ロツドマン未亡人 7 カリフォルニアにおける日本人…
続けて松村喜雄たちと乱歩の物語を描いていきたいのだが、ヴォルテールに言及してディドロを飛ばすわけにはいかないので、その前にもう一編だけ操書房の出版物にふれておくことにする。それはデニス・ヂィデロ著、小林季雄訳『不謹慎な宝石』で、昭和二十三…
◆過去の「謎の作者佐藤吉郎と『黒流』」の記事 1 東北書房と『黒流』 2 アメリカ密入国と雄飛会 3 メキシコ上陸とローザとの出会い 4 先行する物語としての『黒流』 5 支那人と吸血鬼団 6 白人種の女の典型ロツドマン未亡人 7 カリフォルニアにおける日本人…
出版状況クロニクル32 (2010年12月1日〜12月31日) 日本だけで起きている特異な出版危機について、再販委託制に基づく近代出版流通システムの限界と破綻をずっと指摘してきた。しかし96年に比べて、3分の1近い出版売上高の消滅という異常なまでの凋落は、…