2025-05-01から1ヶ月間の記事一覧
「小田光雄 著書一覧 - 出版・読書メモランダム」に、関根由子『家庭通信社と戦後五〇年史ー「生き路びき」と女性の生き方』を付け加えました。 「インタビュー・構成 小田光雄」で、「出版人に聞くシリーズ」の延長線上の一冊です。 ゆえに、論創社で作成し…
蛇足ながら、東急文化村事務局の承諾を得て、「第29回Bunkamuraドゥマゴ文学賞受賞の言葉」を転載いたします。 2019年時の小田光雄の喜びの声です。 www.bunkamura.co.jp 「読み書きの職人」として / 受賞者 小田光雄 ある時期から、私は自分を「読み書きの…
今回は(株)パピルスの刊行物一覧を 書影を添えてお目に掛けたいと思います。 最後に小田光雄の年譜も添えておきます。 【パピルス刊行物一覧】 刊行年 書名 著者 訳者 【本についての本】 1990.7 『理想の図書館』 ベルナール・ピヴォー他 安達正勝他 【自…
今回は小田光雄の著書一覧を 書影を添えてお目に掛けたいと思います。 全70冊に共著2冊を加えています。 【付録】小田光雄 著書一覧 書名 出版社 刊行年 備考 『消費される書物 西村寿行と大衆文学の世界』 創林社 1982.5 『船戸与一と叛史のクロニクル』 青…
小田光雄亡き後も続けてきたブログ「出版・読書メモランダム」もついに終わりの時を迎えました。 2009年から16年間、「古本夜話」と「出版状況クロニクル」の二つの柱を中心に、没後も番外編、同人誌編、さらには第一冊目の著書『消費される書物 西村寿行と…
『消費される書物 西村寿行と大衆文学の世界』 Ⅳ これから論じられようとする物語の求心は、「強烈な暴力描写を引っさげて登場するや、たちまち大衆文壇を席巻し、ヴィオレンス・ノベルというジャンルを打ちたててしまった。とくに、その暴力性に裏打ちされ…
『消費される書物 西村寿行と大衆文学の世界』 Ⅲ こうした書物=物語の位相を「大衆文学」という言葉で称んでおこう。それではなぜ「大衆文学」なのか。それは所謂「純文学」という領域が作家、批評家、あるいは文壇という生産の場において占有されるとした…
『消費される書物 西村寿行と大衆文学の世界』 Ⅱ 何よりもまず、書物に対する古典的な図式は壊れているし、私たちは書物の中に文化や学問の純化された形態を見られる幸福な時代にはいない。たとえ疑似的に「良書」と称ばれるものが存在していたとしても、そ…
前回、遺著となる70冊目の『近代出版史探索外伝Ⅱ』の刊行をお知らせしました。 では第一作目の著書はというと、小田光雄31歳、1982年5月刊行の『消費される書物 西村寿行と大衆文学の世界』(創林社)でした。帯文には「書店人による現代読者論」と紹介され…