出版・読書メモランダム

出版と近代出版文化史をめぐるブログ

2014-11-14から1日間の記事一覧

混住社会論84 『萩原朔太郎写真作品 のすたるぢや』(新潮社、一九九四年)

前回の谷崎潤一郎の『痴人の愛』の主要な舞台が省線電車の大森駅に近い洋館であり、その「お伽噺の家」に関して長い言及をしたばかりだ。しかしこの作品において、主人公はマゾヒストであるけれども、模範的な「サラリー・マン」と設定されているので、同時…